セルシスは、2024年3月9日(土)・10日(日)に「ACTF2024 in TAAF」を、JAniCA、ワコムと共催し、「CLIP STUDIO PAINT Ver.3.0」や「CLIP STUDIO TABMATE 2」の体験展示などを実施いたしました。また、アニメーション制作会社各社のセミナーでは、CLIP STUDIO PAINT活用の事例も紹介されました。
デフォルトのワークスペースを使用した初級編から、カスタムワークスペースを使用した応用編まで、CLIP STUDIO PAINTを初めて使う方、普段の作業をもっと効率的にしたい方まで映像制作に携わる幅広い層に向けてご説明いただきました。
中屋様「CLIP STUDIO PAINTのメリットとしては、チーム制作をする上で、clipデータという一つのファイルで絵や音声のタイミングが付いたデータのやり取りができたり、PC、iPadなどのあらゆるユーザーの環境で同一の作業ができるところです。また、ストーリーボードは、連番画像や動画などのさまざまな形式での提出が求められますが、それらの書き出しをカバーしているので、あらゆるニーズに応えられるところも強みだと思います。」
セルシスはACTF開催に先駆け、CLIP STUDIO PAINTの基本的な使い方や応用テクニックが学べる講座や、実際に制作現場で使用されている「アニメーションスタジオ作画テンプレート」を公開しています。
CLIP STUDIO PAINTの出展ブースでは、2024年3月から提供を開始した「CLIP STUDIO PAINT Ver.3.0」や、同月に販売を開始した「CLIP STUDIO TABMATE 2」の体験展示を行い、マーザ・アニメーションプラネット株式会社様には、実際のドローイング工程を披露していただきました。
セルシスは、2023年3月11日(土)・12日(日)に「ACTF2023 in TAAF」を、JAniCA、ワコムと共催しました。セルシスはCLIP STUDIO PAINT Ver.2.0の体験展示などを実施いたしました。また、アニメーション制作会社各社のセミナーでは、CLIP STUDIO PAINT活用の事例も紹介されました。
12日の展示・セミナーでは、ACTF事務局 モデレーター 轟木 保弘様、スタジオPaTHoS 第1スタジオ代表 シマダ ミナ様、アニメーター 中村 季実代様、アニメーター 大山 愛子様が、「CLIP STUDIO PAINT での完全リモートスタジオの形成」をテーマに、CLIP STUDIO PAINTを活用したフルリモート環境での活用例を実演動画付きでご紹介いただきました。
(左から)
ACTF事務局 モデレーター 轟木 保弘様
Studio PaTHoS 第1スタジオ代表 シマダ ミナ様
Studio PaTHoS アニメーター 中村 季実代様
Studio PaTHoS アニメーター 大山 愛子様
CLIP STUDIO PAINTを使用した完全リモートでの採用と教育環境について、スタジオPaTHoS 第1スタジオ代表 シマダ ミナ様よりコメントがありました。
シマダ様「基本的にCLIP STUDIO PAINT が使える環境であれば、パソコンや、iPadでも作業できるので、場所や時間を問わずアニメーション制作のお仕事をすることができます。アニメ以外のお仕事や子育ての事情を抱えた、アニメーターをあきらめざるを得ない方へ向けたサポートや教育を行っています。
採用の段階で、他業界外から入ってくる方や、業界に詳しくない方もいるので、ワークスペースやオートアクションを配布して、なるべく作画以外のことでも困らないよう心がけています。採用面接で、『まずは何から始めたら良いか』という質問がよくあるのですが、『CLIP STUDIO PAINTと仲良くなってください。』という風にお伝えしています。」
セルシスは、2022年3月12日(土)・13日(日)に「ACTF2022 in TAAF」を、JAniCA、ワコムと共催しました。セルシスは人材育成にフォーカスした「ササユリ式動画教本」×「CLIP STUDIO PAINTクリエイター検定」と題したメインセッションに登壇しました。また、会場でのブース展示や、キネマシトラスのデジタル作画導入マニュアルも公開いたしました。
メインセッションでは、アナログ・デジタル両方の側面から取り組む2社の事例として人材育成にフォーカスした「ササユリ式動画教本」×「CLIP STUDIO PAINTクリエイター検定」に、セルシス セールス・アライアンス部 アカウントマネージャーの武田 暁雄が登壇し、3月21日より申込を開始したCLIP STUDIO PAINTクリエイター検定のアニメーション科目について、実施の背景や目指す姿、実施要項を紹介しました。また、CLIP STUDIO PAINTクリエイター検定 アニメーション分野の問題監修にご協力いただいた東映アニメーション演出の柳屋 圭宏様に検定へのコメントをいただきました。
同じくメインセッションにおいて、株式会社キネマシトラスの大久保 あすか様、小出 卓史様、株式会社ぎふとアニメーションの森 賢様が「 『大した事』はやってない 既存ツールを活用したキネマシトラスのTVシリーズ制作」と題し、「CLIP STUDIO PAINT」を活用したデジタル作画化の集大成を公開されました。
株式会社キネマシトラス 制作部 大久保 あすか様
大久保様「キネマシトラスでは、CLIP STUDIO PAINTを使用して制作しています。CLIP STUDIO PAINTは東映デジタルタイムシートと連動しているため、動きの確認が容易で、レイアウトや演出がしやすいです。
会社として、デジタル化のバックアップを推進しており、業務提携の方へはPC、液晶タブレット、CLIP STUDIO PAINTの貸し出し、フリーランスの方へは機材費に回していただけるよう単価アップをするといった施策を行ってきました。その他にも講習の開催など、デジタルについていつでも質問できる環境をこの2年ほどで作ってきました。その結果、TVアニメシリーズ「カードファイト!! ヴァンガード」25話分のデジタルの割合を算出したところ、LO:87.29%、原画95.48%、動画100%となりました。
13日にはCLIP STUDIO PAINTのブース出展を行い、12日のメインセッションに登壇されたキネマシトラス様制作のデジタル作画導入マニュアルも展示しました。導入マニュアルはCLIP STUDIO TIPSにて無償公開しています。作画用テンプレートや受け渡し用フォルダをダウンロードでき、デジタル作画フローの導入に活用いただけます。
セルシスはACTF開催に先駆け、「CLIP STUDIO PAINT」をデジタル作画ツールとして活用している東映アニメーション様、日本アニメーション様、スタジオ雲雀様、キネマシトラス様、OLM様の協力を得て、制作現場で使用されている各社のテンプレートを公開しており、シンポジウム内でも紹介されました。
斎藤様「今回のテンプレート公開に協力できたことは、我々としても有意義な取り組みでした。またそれ以上に、各社横並びの状態でテンプレートを見る機会は今までありませんでしたので、大変意義のあることだと感じています。このテンプレートを更にアップデートしていきたいですね。CLIP STUDIO PAINTを持っている方は是非ダウンロードして、各社こんなことやってるんだ、と見ていただくと良いと思います」
「CLIP STUDIO PAINT」をデジタル作画ツールとして活用している東映アニメーション様、日本アニメーション様、スタジオ雲雀様、キネマシトラス様、OLM様の協力で、制作現場で使用されている作画用紙テンプレートファイルや使用方法を解説した手引書等を公開しました。デジタル作画の導入にあたり、作業現場で統一が必要なフレームサイズや解像度などの情報が設定されており、これらを参考に環境構築をスムーズに行う事ができるようになります。 https://tips.clip-studio.com/ja-jp/articles/4537
―日本アニメーション デジタル作画講座の配信
セルシスは「CLIP STUDIO PAINT」を使用した日本アニメーション様のデジタル作画講座を配信しました。
日本アニメーション デジタル作画講座【動画編】
2021年4月放送開始のアニメ「やくならマグカップも」の制作内容を元に、動画工程やTP(トレスペイント)修正工程でのCLIP STUDIO PAINTのカスタマイズ・利用方法を解説いただきました。
―「Animator Space Tokyoの設立について、ノーヴォとリトルビットが提案するアニメ制作フローについて」
CLIP STUDIO PAINT、東映アニメーションデジタルタイムシート、Fusionを活用した制作環境やワークフロー
14日の展示・セミナーでは、株式会社ノーヴォ 代表取締役 宇田 英男様、リトルビット株式会社 エンジニアの小町 直様が、「Animator Space Tokyoの設立について、ノーヴォとリトルビットが提案するアニメ制作フローについて」をテーマに、新たに設立した「Animator Space Tokyo」についてや、CLIP STUDIO PAINT、東映アニメーションデジタルタイムシートと、Fusionを活用して制作を行っている短編アニメーションた「青い羽みつけた!」の制作環境やワークフローを紹介されました。
(展示の様子とセミナー内容)
小町様「タイムシートの情報はこれまで撮影工程の担当者が、編集ソフトで手打ちでの入力をする必要があり工数がかかっていましたが、タイムシート情報を出力できるCLIP STUDIO PAINTと東映アニメーション デジタルタイムシートを使う事で、タイムシート情報をデータとして取り込むことができ、よりスムーズなワークフローを構築できるようになりました」
セルシスは、2020年2月9日に練馬区立石神井公園区民交流センターでアニメーション・クリエイティブ・テクノロジー・フォーラム(ACTF)を、JAniCA、ワコムと事務局として共催し、CLIP STUDIO PAINTデジタル作画セミナーとブース展示を行いました。アニメーター、監督、制作やプロデューサーなどアニメーション制作に従事する約300名が来場しました。
―セルシスの提唱する汎用デジタルタイムシート情報ファイル形式xdtsに対応したデジタルタイムシートを有する経産省事業のデジタル制作工程管理システムの報告
小野打様「制作のデジタル化だけでなく、制作の管理もこのようにデジタル化しなければならないと思います。すでに連携しているCLIP STUDIO PAINTに加え、様々なツールとも連携し、業界をつなぐツールにしていきたいです」
―日本アニメーション株式会社のデジタル作画の取り組みについて
日本アニメーションの渡邉 龍之介様、西山 薫子様、髙橋 彩様がデジタル作画の取り組みについて、「ものづくり補助金を用いたデジタル作画機材の導入」「導入のメリットとデメリット」「今後の課題と展望」をCLIP STUDIO PAINTの活用を交えながらお話されました。
渡邊様、西山様「社内ではCLIP STUDIO PAINTを主流に制作しています。ひとつのソフトで完結したワークフローを組むことがデジタル化において非常に重要です。CLIP STUDIO PAINTのオートアクションや、iOS版のカメラ機能を使って、写真を撮ったものをセル指定するなど、デジタルの利点を最大限に活用していますが、それもこれまでの職人技とも言えるアナログの技術があってこそのデジタル制作の技術だと考えています。デジタル化が進んでも、最終的には『人と人』だということを大事にしています。」
―OLM Asia SDN BHD「デジタル作画は国境を超える!」
「デジタル作画は国境を超える!」と題し、OLM Asia SDN BHD 制作部 プロデューサーの加藤 浩幸様が、アニメーション制作環境のデジタル化によって、制作スタジオも東京から地方、さらには海外へと分散化が進んでいる現在において、アニメーションのデジタル化のメリットや、OLM Asia設立の背景、設立にあたっての検討事項やCLIP STUDIO PAINTの導入方法などをお話いただきました。
加藤様「デジタルのメリットは、線が均一になることでクオリティアップが図れることです。紙よりデジタルの方が、作業枚数が上がっているというデータもあります。
またOLM Asiaを設立できた理由として、デジタル化により場所を限定せず遠隔地でも制作できたということが大きいです。CLIP STUDIO PAINTの英語マニュアルなどを独自に作成し、海外スタジオでもスムーズに活用できるよう、環境の整備に努めました。
今後もデジタル化の波は止まらないでしょう。デジタルだからこそできる、動画作画を一貫してできるスタイルを目指しています」
■セミナー
―「ペーパーレスで作りきる!キネマシトラス デジタル挑戦記」
株式会社キネマシトラス様は「少女☆歌劇 レヴュースタァライト -Re LIVE-」PVを全工程オールペーパーレスで制作され、海外アニメーターも参画する中、汎用管理ツールや東映アニメーションデジタルタイムシートを利用され、スムーズなデジタル制作フローを実現されました。作画監督の田畑 壽之様はコンテから原画作監をすべてCLIP STUDIO PAINTで作業しています。デジタル作画を導入する中で、なぜCLIP STUDIO PAINTを導入したのか、また、アニメーター側で意識すべき点やポイントなども解説いただきました。
田畑様「デジタル化にあたり、フォーマットを統一化することが重要だと考えていました。CLIP STUDIO PAINTは月額500円から使用できますので導入のハードルが低かったのは大きかったです。また海外アニメーターも参加した作品でしたが、彼らも使用という点では対応できていたので、CLIP STUDIO PAINTで制作を進めました。個人的にも使い慣れたソフトであり、すでに紙と鉛筆に代わる状態であったのも一因です」
―OpenToonzの機能を引き出す活用術、「CLIP STUDIO PAINT」との連携について
アニメーション制作ツールのオープンソースプロジェクトである「OpenToonz」について、株式会社トリガーの土田 栄司様、株式会社スタジオジブリ/OpenToonz開発者の岩澤 駿様がOpenToonzを作画の演出チェックに用いた事例を紹介されました。さらにセルシスの提唱するデジタルタイムシート(xdts)を介して、OpenToonz、CLIP STUDIO PAINT、TVpaintなど制作ツールとの連携による将来の制作工程の展望をお話いただきました。
土田様 「トリガーでは、スタジオでの使用ツールの指定を規定はしておらず、他の作画ツールも使用しており、ツール間の連携が鍵となっています。
CLIP STUDIO PAINTは描画性能や様々な機能、コストの面で優れており、トリガーのライセンスも年々増えています。」
アニメーション監督でJAniCA代表理事の入江 泰浩様が、CLIP STUDIO PAINT を使用したアニメーションのライブドローイングを行いました。
入江様「CLIP STUDIO PAINTはショートカットなどをカスタマイズできるのが良いですね。いろんなブラシもあり、描き味も申し分ないです。アナログに代わる、というより制作の手段のひとつですね。カメラワークが使えるようになって、長コマも描きやすくなりました。さらに大きなコマも設定変更などを経ずに作れるとなおよいと思っています。」
―素人アニメ団様のライブドローイング
アニメーションの自主制作チームの素人アニメ団の太田 彬彦様が、CLIP STUDIO PAINT を使用した動画・仕上げ工程を実演しました。
「東映アニメーション デジタルタイムシート」は、東映アニメーションが開発し、東映アニメーションとセルシスが共同で実施した実証実験でも活用したタイムシート編集ソフトウェアです。2018年11月のアップデートで「CLIP STUDIO PAINT」と、汎用デジタルタイムシート情報を介した連動が可能になりました。
「CLIP STUDIO PAINT」によるデジタル作画を導入した日本アニメーション 制作の渡邊龍之介様、アニメーターの高橋彩様、西山薫子様より、「ちびまる子ちゃん」の制作を例に、デジタルツールを使ったことがないアニメーターにもわかりやすい設定で動画作業の実演と現場での利用状況などをお話いただきました。
またセルシスからは2018年11月のアップデートで「CLIP STUDIO PAINT」に搭載したカメラワーク、汎用タイムシート情報ファイルの入出力などのアニメーション制作の新機能をご紹介いたしました。
オー・エル・エム 動画検査の太田彬彦様が、「CLIP STUDIO PAINT」を使用したデジタル動画・仕上げ方法の一例として、「ポケットモンスター サン&ムーン」での実作業を交えて講演されました。デジタル初心者にも理解しやすいように、ソフトの基本的な機能であるオートアクション、パレットの調整や書き出し方法などを丁寧にレクチャーしていただきました。
―「デジタル作画による制作ショート作品特別上映と解説」
2018年、各社で小規模ながらもデジタル作画を活用し、フルデジタル制作の実験的な取り組みが行われました。そこで制作された作品を特別に上映いたしました。事務局(ワコム) 轟木保弘様の進行の元、アニメーション監督でJAniCA代表理事の入江泰浩様をゲストに、各作品が作られた経緯やツールについてパネルトークが行われました。また、展示ブースで行われた入江様の「CLIP STUDIO PAINT」によるライブドローイングアニメーションも披露されました。
メインセッションの「『正解するカド』におけるデジタル作画実践編」では、東映アニメーション シリーズディレクターの渡辺様とアニメーションプロデューサーの小倉様、演出のりょーちも様が登壇し、「CLIP STUDIO PAINT」を使用しての作画や演出陣のチェックフロー、社内開発のデジタル作画管理ツールでのワークフローなどについて講演されました。
「作画ではCLIP STUDIO PAINTのパース定規を使ってパースを設定して、2Dキャラを描いています。CLIP STUDIO PAINTは作画の段階でもタイミングを付けることができ、ムービーとしてチェックできるのもメリットですね。作画監督や演出のパソコンにもCLIP STUDIO PAINTを入れていますので、データの共有もスムーズにできますし、上がってきたラフ原画に指示をつけることもできます。」(りょーちも様)
2017年4月より TOKYO MX・MBS・BSフジにて放送開始!
TOKYO MX1:4月7日より 毎週金曜 22:30~
MBS:4月11日より 毎週火曜 深夜3:00~
BSフジ:4月11日より 毎週火曜 24:00~ http://seikaisuru-kado.com/
―クリエイターズインパック~CLIP STUDIO PAINTによるフルデジタル作画~
株式会社クリエイターズインパックのメインセッションでは、大阪スタジオのプロデューサーの畑中様、アニメーターの谷口様が「CLIP STUDIO PAINT」による、フルデジタル作画での元請け制作について講演されました。
「CLIP STUDIO PAINTを選んだ理由は、アニメ機能など機能面の良さももちろんありましたが、デジタル導入の壁になりがちな費用面でも安心して導入できた点が大きいです。また、個人的な制作でCLIP STUDIO PAINTをすでに使用しているアニメーターや社内のイラスト部にもユーザーがいたのもソフトを選んだ理由です。」(畑中様)